一般社団法フラワーライフ振興協会事務局です。
当協議会は、花文化の発展と、それを通じた心身と社会的な健康であるウェルビー イングの実現を目指し、2020年に任意団体として設立されました。2023年6月、一般社団法人として新たなスタートを切りました。
社団法人化を経て、2023年6月から「FLTVシンポジウム」を毎月開催しております。FLTV =フラワーライフタイムバリューとは、「花のある生活は人生の価値を高める」という当協議会が提唱する新たな観念です。シンポジウムでは、豊かで健康な花のある生活の実践や、企 業による健康経営の実現に向けて、医療・福祉や地域振興、スポーツなど幅広い分野のスペシャリストを講師に登壇していただいております。
バイオフィリックデザインの価値とは?
第1部では、「植物による環境改善とメンタルストレスケア」をテーマに、株式会社プラネット代表取締役である大林様より講演をいただきました。
▽大林修一(おおばやし・しゅういち)様(株式会社プラネット代表取締役)
愛知県豊橋市出身。1990年(株)プラネットを設立。ハイドロカルチャーを日本における創生期より手掛け、園芸学校の講師や協会理事などを通し、ハイドロカルチャーによるエコグリーンの普及に取り組んでいる。主な著書に「エコグリーン・室内、ベランダのガーデニング」講談社など。
講演では、自然環境への接続性を高めるという建築業界で使われる観念であるバイオフィリックデザインのもたらす1.装飾的価値 2.空気の改善価値 3.人のメンタルストレスケアの価値 についてご講談いただきました。
海外では、バイオフィリックデザインを取り入れることが企業戦略に組み込まれており、従業員の健康や生産性の向上が望めるだけでなく、リクルートにも寄与するとお話いただき、日本で実践されているバイオフィリックデザインオフィスの写真とともに、ご講演いただきました。
▽ハイドロカルチャーを利用した緑化例
バイオフィリアのもたらすウェルビーイング
第2部では、大林様と当協議会松村代表に、メンタルストレスケアへ植物とりわけ花がどのように活用されるかについて議論していただきました。
松村代表からバイオフィリアの解釈についてご質問があった際、大林様は、人間は生命を持っており、他の生命である植物などにいかに愛情を持つことで、それが知的生産性を高めるとお話しいだきました。
そこから、DX化を進める中、対局に位置するバイオフィリアを同時に進め、バランスを取ることが、人の健康やウェルビーイングに寄与するとお話しいただき、花や緑のもたらす命のサイクルを感じるデザインが幸福度や創造性につながるという議論を展開していただきました。
バイオフィリックデザインの可能性
講演後の質疑応答にひとつに、教育関係のお仕事をされている来場者様より、バイオフィリックデザインを教育現場に取り入れると良いのではないかという質問がありました。実際に研究されており、植物を媒体とすることで生徒同士のコミュニケーションが生まれなどして、ストレスの少ない環境となったと大林様よりお答えいただき、そこからバイオフィリックデザインの原点についてお話いただきました。
今後も、FLTVシンポジウムでは、毎月、継続して開催します。ご関心を寄せていただける皆様のご参加を心よりお待ちしております。